
- オンライン相談の導入が、顧客満足度と企業の商機拡大に貢献
- 予約システムを活用することで、オンライン相談の仕組みを簡単に構築・運用可能
- 様々な業態や用途に対応できる柔軟な予約システムが、サービスの多様化を促進
現代では、多くの人が日常的にスマートフォンやPCを利用し、オンラインサービスを活用しています。そのため、購入前や利用に関する相談においても、店舗での対応だけでなくオンラインでの相談体制が求められるケースが増えています。
本記事では、様々な業種でオンライン相談の仕組みを提供するメリットや、おすすめのシステム構築方法をご紹介します。
オンライン相談システムが注目される背景
オンライン相談システムが普及した要因の一つに、新型コロナウイルス感染症の流行があります。対面での接触が制限され、非対面でのサービス提供ニーズが増えました。
また、ICT技術の進化と普及も大きな後押しとなっています。高速インターネット環境や高性能なWeb会議システム(Zoomなど)の登場により、場所を選ばずに高品質なオンラインコミュニケーションが可能になりました。
企業側では、働き方改革の推進やコスト削減、業務効率化の観点から導入が進んでいます。顧客側も、時間や場所にとらわれない利便性を求めるようになり、移動時間や費用を削減できるオンライン相談を積極的に利用するケースが増えているようです。
これらの要因が複合的に作用し、オンライン相談システムは幅広い分野で注目されるようになっています。
▼参考
コロナ禍におけるオンラインコミュニケーションツールの 利用状況と利用者の受け止め | INSS journal
オンライン相談のニーズがある場面例
オンライン相談は、業種や業態を問わずさまざまなサービスや企業に取り入れられています。
実際にどのような場面でオンライン相談のニーズがあるのか、具体的な活用例とともにご紹介します。
商品の購入前相談
ECサイトや店舗の公式サイトで商品を見ながら検討しているユーザーが、気軽に担当者へ購入前相談をおこなえるオンライン窓口です。顧客は店舗に行く必要がなく、商品ページを見ながらリアルタイムで疑問を解決できます。
▼具体例
- 家電製品の機能比較や使用方法の説明
- 健康食品やサプリメントの成分や効果についての相談
- パソコンやスマートフォンのスペック選びのアドバイス
顧客の雰囲気やタイプに合わせておこなうサービス提案・商品提案
顧客の顔立ちに似合う化粧品を画面上で見ながら、専門スタッフが具体的な提案をおこなうオンライン相談です。顧客の実際の姿をみながら、提案を行うので、来店や来訪することなく、顧客に合った最適な提案が可能になります。
▼具体例
- 体型のお悩みに合わせた服の提案
- 化粧品の使い方のアドバイス
- 家の配置に合わせた家具の提案
保険会社の加入相談
保険会社の加入前相談では、顧客の細かなニーズや不安などを聞き取り、メニューや条件ごとの給付金一覧などの資料を見て商品提案を行います。オンライン相談では、顧客宅へ訪問したり顧客が来店をしなくても、画面越しに提案をおこなったりといった対応が可能です。
▼具体例
- 体型のお悩みに合わせた服の提案
- 化粧品の使い方のアドバイス
- 家の配置に合わせた家具の提案
カウンセリング
医療関係をはじめ、さまざまな業種におけるカウンセリングでは、相手の表情や仕草などを伺いながら、適切なアドバイスをおこなうことが大切です。
オンライン相談では「直接的な対面ではない」「自宅から参加できる」など、対象者が安心できる環境でカウンセリングを行うことができます。
住宅販売
住宅販売分野では、オンラインショールームとの組み合わせて、案内担当者がオンライン相談窓口を提供するケースも多くなっています。ショールームから遠い顧客との商談が可能になります。
▼具体例
- オンライン接客によるショールーム見学
- 賃貸物件のオンライン内覧
- オンラインによる住宅ローン相談や重要事項説明
ユーザーサポート・コールセンター
電話では説明しづらい部分やサポートしづらい内容が生じたときなどに、オンライン相談で画面越しに細かなサポートをおこなうことが可能です。
▼具体例
- 住宅ローンや資産運用に関するオンライン相談
- 空港の案内所や公共施設の窓口の多言語対応や手話対応
- 複雑な問い合わせに対しで有人チャット
自治体の行政手続き
各自治体でも、「市役所が遠くてなかなか相談にいけない」「せっかく行っても長い時間待たされる」といった住民の不満を解消するための一環として、オンライン相談窓口を設置する動きが増えています。
▼具体例
- 公共施設の窓口で専門のオペレーターによる手話対応
- 子育て、福祉、教育、産業振興、空き家対策などのオンライン相談
- 産業振興などのオンライン相談
オンライン相談システム導入のメリット
企業や店舗が顧客向けのオンライン相談システムを構築すると、以下のようなメリットを得られます。
顧客の利便性向上
オンライン相談システムは、顧客にとっての利便性の向上につながります。場所の制約がなくなり、顧客は自宅や職場など、どこからでも気軽に相談できるようになります。移動時間や交通費の負担が大幅に減るでしょう。
また、時間の柔軟性が向上します。自身の都合の良い時間に予約・相談できるため、多忙でも利用しやすくなります。さらに、対面特有の心理的ハードルが下がることで、より気軽に安心して相談できる環境が提供が可能です。
業務効率化
オンライン相談システムは、業務効率を大きく向上させます。まず、スタッフの移動負担が軽減され、時間や交通費といったコストを削減できます。これにより、より多くの顧客対応が可能になります。
また場所を選ばないため、人手不足の地域でも別の地域の担当者が対応でき、リソースを有効活用できます。企業によっては、コールセンターのようにオンライン相談部隊を一箇所に集約することで、専門性を高め、効率的な顧客サポート体制を構築することも可能です。
対応スタッフの負担を軽減
オンライン相談システムは、対応スタッフの負担を大きく減らせます。まず、移動時間や移動コストが削減されるので、心身の疲労が軽減され、より多くの時間を顧客対応に充てられます。
また、場所の制約がないため、自宅やサテライトオフィスなど、スタッフが働きやすい環境での対応が可能です。これにより、通勤ストレスが減り、ワークライフバランスの向上に繋がるでしょう。
さらに、予約システムとの連携で顧客情報や相談内容を事前に把握できるため、準備時間が短縮され、効率的かつ質の高い対応を実現できます。
店舗や拠点がないエリアまで営業範囲の拡大
オンライン相談システムを導入すると、地理的な制約をなくし、店舗や拠点がなくても全国どこへでも営業範囲を拡大できます。顧客は自宅や職場から手軽に相談できるため、これまで距離が障壁となっていた見込み客にもアプローチが可能になります。
これにより、新たな市場を開拓し、商圏を大幅に広げられます。出張費や移動時間といったコストをかけずに、遠方の顧客とも密なコミュニケーションが取れるため、効率的に顧客基盤を構築し、ビジネスチャンスを広げる一因になるでしょう。
オンライン相談システムの主な機能
オンライン相談システムの基本的な機能から、あると便利な機能を分類してご紹介します。
基本的なオンライン相談に必要な機能
オンライン相談の、これだけは押さえておきたい基本的な必須機能です。
機能名 | 概要 |
---|---|
ビデオ通話・音声通話機能 | 相談者と担当者がリアルタイムで映像と音声のやり取りを行うための最も基本的な機能です。高品質で安定した通話が求められます。 |
画面共有機能 | 担当者が資料(PowerPoint、PDFなど)を共有したり、自分のPC画面を共有して操作方法などを説明したりする際に利用します。 |
チャット機能 | 通話中にテキストで質問や補足情報をやり取りする機能です。URLの共有や、緊急時の連絡にも使われます。 |
オンライン相談をスムーズに運用するために重要な機能
オンライン相談を円滑に進めるために、予約から顧客対応までを支える機能を紹介します。
機能名 | 概要 |
---|---|
予約管理機能 | 相談者がオンライン上で空き状況を確認し、予約できる機能です。担当者のスケジュールと連携し、重複予約を防ぐ役割も果たします。 |
リマインド通知機能 | 予約日時が近づくと、相談者と担当者に自動で通知(メールやSMS)を送る機能です。ドタキャン防止や参加忘れ防止に役立ちます。 |
顧客管理(CRM)連携機能 | 相談者の情報、過去の相談履歴、対応状況などを一元管理できる機能です。顧客対応の質向上や、個別ニーズへの対応に繋がります。 |
担当者アサイン機能 | 予約内容や相談者のニーズに合わせて、適切な担当者を自動または手動で割り当てる機能です。 |
サービス内容や業務効率化を向上させる機能
オンライン相談の質を高め、業務を効率化するための便利な機能を紹介します。
機能名 | 概要 |
---|---|
事前アンケート機能 | 予約時に相談内容やヒアリング項目を事前に記入してもらうことで、相談を効率的に進められます。 |
決済機能 | 相談料やサービス利用料をオンライン上で決済できる機能です。クレジットカード決済などが一般的です。 |
録画・録音・議事録作成機能 | 相談内容を後から確認したり、社員研修に活用したりするために、通話を録画・録音・議事録作成する機能です。プライバシーへの配慮が必要です。 |
資料共有・ファイル送受信機能 | 相談中に必要な資料を送ったり、受け取ったりできる機能です。 |
ホワイトボード機能 | 画面上で自由に書き込みができ、イメージや図を共有しながら説明できる機能です。 |
電子サイン・署名機能 | オンライン上で契約書などの書類に電子署名ができる機能です。 |
多言語対応 | 外国語での相談に対応できるよう、通訳機能や多言語表示機能を持つものもあります。 |
分析・レポート機能 | 相談件数、時間、顧客満足度などをデータとして分析し、サービス改善に活かすための機能です。 |
外部サービス連携 | CRMシステム、カレンダーツール、会計システムなど、他の業務システムと連携できる機能です。 |
オンライン相談システムの選び方のポイント
最適なオンライン相談システムを見つけるため、必要な機能、顧客の使いやすさ、費用対効果、セキュリティ、サポート、そして既存システムとの連携可否など、比較検討するポイントを解説します。
自社の業種やサービスに合った機能
オンライン相談システムを選ぶ際は、まず自社の業種や提供サービスに合った機能があるかを確認しましょう。例えば、個人顧客向けサービスでは予約・決済機能が重要ですが、法人向けでは画面共有や資料共有機能が頻繁に使われるでしょう。
対個人(BtoC)か対法人(BtoB)かで必要な機能は大きく異なります。自社の業務フローを明確にし、本当に必要な機能が網羅されているかを事前に洗い出すことが大切です。
顧客の使いやすさ
顧客にとっての使いやすさは、サービスの利用率に直結します。システムを検討する際は、顧客がアプリのダウンロードやアカウント作成なしで簡単に利用できるかをなど多角的に検討しましょう。
操作が複雑だと、利用をためらってしまう顧客も少なくありません。アクセス方法がシンプルで直感的に使えるシステムであれば、顧客の利用ハードルを下げ、スムーズな相談体験を提供できます。
費用対効果と料金プラン
導入コストだけでなく、長期的な費用対効果をしっかり見極めましょう。システムの利用頻度や、導入によって見込まれる事業拡大の機会、業務効率化の度合いを具体的に試算することが重要です。
多くのシステムは問い合わせベースで料金が決まるため、見積もり時には自社で実現したいことを詳細に伝え、最適なプランを提案してもらうよう心がけましょう。
セキュリティ対策と個人情報保護
顧客情報や会話内容の録画など、機密性の高い情報を扱うため、セキュリティ対策は非常に重要です。通信の暗号化はもちろんのこと、システム提供会社のセキュリティ基準や、情報漏洩対策についてもしっかり確認しましょう。
個人情報保護法などの法令遵守も必須です。安心してサービスを提供できるよう、信頼できるセキュリティ体制が整っているシステムを選びましょう。
サポート体制の充実度
システム導入はゴールではなくスタートです。導入前の相談から導入後の運用サポートまで、充実した体制が整っているかを確認しましょう。
特に、トラブル発生時に迅速なサポートが受けられるかは、事業の継続性にも関わります。電話やメールだけでなく、チャットサポートの有無なども確認し、安心して利用できるベンダーを選ぶことが重要です。
既存システムとの連携可否
既に利用しているCRMやSFA、予約システムなど、既存システムとの連携が可能かも重要なポイントです。例えば、オンライン相談で得た顧客情報を自動でCRMに連携できれば、手動入力の手間が省け、業務効率が格段に上がります。
また、過去の相談内容を連携できると、顧客対応の質も向上します。システム間の連携により、データの活用範囲が広がり、より一貫した顧客体験を提供できるようになります。
オンライン相談システム導入時は予約システムも検討を
オンライン相談システムを導入する時には予約システムを併用すると、さらに便利です。顧客との日程調整から事前情報取得、スタッフアサイン、URL発行、さらには顧客情報の一元管理まで、業務効率を飛躍的に向上させるポイントをご紹介します。
顧客と相談日時の調整を自動化
オンライン相談の導入には、顧客との日程調整が発生します。予約システムを導入すれば、電話やメールでの煩雑なやり取りは不要になります。
顧客は空き枠を確認しながら自分の都合の良い日時で予約でき、予約完了からリマインド通知まで自動化が可能です。これにより、日程調整にかかるスタッフの負担を大幅に削減し、顧客はストレスなく予約を完了できるようになるでしょう。
対応に必要な情報の取得
予約システムを活用すれば、予約受付時に顧客から必要な事前情報を効率的に収集できます。あらかじめ細かな入力項目やメニューオプションを設定しておくことで、業種を問わず、相談内容や顧客のニーズに関する詳細な情報を事前に得ることが容易です。
これにより、相談日当日のヒアリング時間を短縮し、より的確でスムーズなオンライン相談を提供できるようになるでしょう。
対応スタッフのアサインを最適化
予約システムで相談内容を詳細に入力してもらう仕組みを整えれば、相談内容に応じた最適な担当者を自動または半自動でアサインできるようになります。
例えば、専門性の高い相談には特定の専門スタッフを割り当てる、緊急性の高い相談にはすぐに手が空くスタッフを充てる、といった対応が可能です。これにより、顧客満足度を高めながら、スタッフの得意分野を活かした効率的な人員配置を実現できます。
オンライン相談用のビデオ会議URLを自動発行・案内
ビデオ会議URLの自動発行・案内機能は、オンライン相談の準備を簡素化します。この機能に対応した予約システムであれば、予約確定と同時にビデオ会議用のURLを自動で生成し、予約日時などの情報と合わせて相談者へメールで自動送信が可能です。
これにより、手動でのURL発行や案内忘れといったミスを防ぎ、スタッフの事務作業負担を軽減しながら、顧客はスムーズにオンライン相談へ参加できるようになります。
自社システムと連携で顧客情報を一元管理
連携機能を持つ予約システムを導入すれば、取得した予約・顧客情報を自社の既存システムと連携し、一元管理できます。
例えば、予約時に得た顧客情報をCRM(顧客関係管理システム)へ自動で連携することで、相談日当日はCRMの情報を見ながら顧客対応が可能に。これにより、情報入力の二度手間をなくし、顧客の過去の履歴やニーズを瞬時に把握できるため、よりパーソナライズされた質の高いオンライン相談を提供できるようになります。
オンライン相談における予約システム導入事例
ソニー銀行様
2019年に予約システム「ChoiceRESERVE」を導入し、10年近く続いた電話による手作業の予約管理システムを改善しました。
導入前は部署間での手入力作業が必要で、予約日時の間違いや個人情報の聞き取り負担が課題でした。導入後は24時間いつでも予約可能となり、自動メール通知や管理画面での情報共有により業務効率が大幅に向上。
7年間の継続利用で顧客満足度も確実に上がり、現在は完全オンライン相談に移行しています。
▼参考
ソニー銀行が語る“顧客満足度”を支える 予約管理システムの活用術
あおぞら銀行様
2019年にネット専用サービス「BANK」を開始し、オンライン完結の来店予約を実現するため予約システム「ChoiceRESERVE」を導入しました。
従来は電話確認が必要で効率が悪かったため、UIの使いやすさや設定の柔軟性を評価して選定。導入後は24時間365日予約が可能となり、特に夜間の若い世代からの予約が増加。事前に来店目的が分かるため店舗準備も効率化され、データ分析による施策検討も可能になりました。
▼参考
電話予約の時代は終わり? あおぞら銀行が選んだ“対面×オンライン”両立の予約管理
オンライン相談システム導入で顧客接点の拡大へ
オンライン相談システムの導入は、貴社にとって新たな顧客接点の創出につながります。地理的な制約がなくなり、これまで店舗や拠点がないためにリーチできなかった層へもサービスを提供できるようになります。
これにより、潜在顧客層を掘り起こし、ビジネスを拡大することが可能です。顧客は場所を選ばず気軽に相談でき、企業側は効率的に対応できるため、双方にとってメリットがあるでしょう。ぜひ、自社のサービス内容や顧客層に最適なシステムを導入し、ビジネスチャンスを最大化しましょう。
予約管理システム「ChoiceRESERVE」では、ビデオ会議URL発行や自動案内メール送信、キャンセルや日程変更時の自動調整、細かなメニューオプションやアンケート機能など、オンライン相談の運用に適したさまざまな機能をご用意しております。
ぜひ、「ChoiceRESERVE」の活用をご検討ください。