
社内での打ち合わせや顧客へのサービス提供など、ビジネスにおいて細かな日程調整を行わなければならない場面は多々あります。その際に便利なのが、Web上で個々に入力をしてもらい、希望日程の受付をおこなえる日程調整フォームです。
本記事では日程調整フォームでできることや注意点、フォームの具体的な作成方法などをまとめて解説しています。
日程調整をWebフォームで受付するとどのようなメリットがある?
例えば1対1やごく少人数で簡単な日程調整をおこなう場合には、電話やメールなどの手段で打ち合わせをすれば事足りるでしょう。しかし日程調整に関わる人数が増えれば増えるほど、そのような手段で調整をしていては調整の手間やかかる時間が圧倒的に増えてしまいます。
特に社外の人や顧客が関係する日程調整では、参加者の都合にあわせて柔軟に再調整をおこなったり、調整のなかで都度、こまめに連絡をしなおしたりといった対応も必要になってきます。
Webフォームで日程調整をおこなうと、これらの課題を解決でき、大人数が関係する日程調整も業務負担を大きくすることなく対応できるようになります。
以下で、Web上のフォームで日程調整をおこなう場合の具体的なメリットをご紹介します。
担当者が参加者個々に対応する必要がなくなり、Web上で24時間受付できる
日程調整用のフォームを用意しておけば、参加者がそれぞれ自分のタイミングでフォームにアクセスし、希望日程選択など調整に関する申請をおこなえます。
Web上の受付フォームは24時間いつでも動作しているため、深夜でも早朝でも申込者からの入力を受け付けでき、調整担当者は好きなタイミングで全体的な回答状況をまとめて閲覧できます。
日程調整にあたって必要な項目をすべて入力枠として用意しておける
Webフォームではあらかじめフォームに設定された項目を申請者がすべて入力したうえで回答を送信する仕組みとなるため、日程調整にあたって必ず聞いておきたい事項について聞き漏れが生じません。
特に顧客へ提供するサービスの日程や販売スケジュール調整などをおこなう場合には、希望日程だけでなくメニュー選択やオプションサービス利用有無など、様々な項目をヒアリングしておく必要があるため、フォームで顧客にじっくり検討しながら漏れなく入力してもらえるWebフォームが便利です。
また、フォームでは入力項目の必須設定や任意設定もおこなえるため、日程調整にあたって必ず聞いておきたいこと、必須ではないが希望者には入力してもらいたいこと、というように細かな設定わけが可能です。
希望日を申請するまえに知っておくべきことをサイト上で詳しく案内できる
日程調整にあたって、そもそもその日程でおこなわれるミーティング内容や会議内容、サービス内容を説明する必要がありますが、Web上の調整フォームであれば、そのフォーム自体に説明を盛り込むことも可能ですし、詳細を伝えるためのサイトを別途用意したうえで、そこから申し込みフォームへリンクし、ワンステップで遷移させることもできます。
また、画像を埋め込んだり地図を登録できるフォーム(後述する予約システムのフォーム機能など)であれば、イベント内容を魅力的に伝える写真や会場へのアクセス地図などもフォーム内に掲載できます。
入力ミスや入力漏れを防止する仕組みを盛り込める
Webフォームにおいては、回答者の入力について必須項目設定や禁則設定など項目ごとの細かな設定をおこなえ、入力ミスや入力漏れなどを防止できます。
また回答内容の種類が限られる設問については、プルダウン選択式やチェックボックス式などの回答方式にもできるため、回答者の入力負担も軽減できるでしょう。
調整管理にあたって、転載や集計の手間を大きく省ける
Webフォームを作成する際に用いるツールによっても異なりますが、例えば複数回答者からの申請内容をすべて一覧表示したりソート編集したりといったことが可能な管理画面であったり、あるいはすべての回答内容をExcel形式やスプレッドシート形式で出力できたりと、基本的にWebフォームは回答状況の管理や集計に手間がかからないようになっています。
従来、電話やメールで日程調整をおこなっていて個々の希望状況を別途Excelへ入力するといった手間をかけていた場合には、その業務負担が大きく軽減されるでしょう。
申請後の希望日程変更やキャンセルなどもフォームで受付できる
日程調整は関係する人数が多くなればなるほど、都合がつかなくなり日程変更を希望する人が出たり、参加をキャンセルする人が出たりといった状況も多く発生します。
電話やメールでそれらへの対応をおこなっていたのでは調整担当者はそのヒアリングだけで大変になってしまいますが、Webフォームであれば、変更申請などもフォーム上で一次受付するかたちにできます。
日程調整をWebフォームで受付する場合の注意点
利便性が高く、担当者の業務負担を軽減する効果を得られるWebフォームでの日程調整ですが、活用する際にはいくつかの注意点もあります。
24時間、常にデータを受付できる仕組みが必要
個々の回答者が好きなタイミング・時間帯で日程に関する申請をおこなえるフォームを用意するためには、当然のことながら、フォームが24時間Web上で動作している必要があります。
クラウドサービスとして提供されているWebフォームや、予約システムを活用する場合には心配ありませんが、そうではなく自社サーバーなどでフォームを稼働させる場合には、サーバーやフォームの動作の安定性について担当者が定期的に目を配っておく必要があります。
フォームのURLは対象者だけがアクセスするようにしておく
もし、目的の日程調整に無関係な人までフォームへアクセスできてしまうと、間違いなどで無用なデータが混在し、調整トラブルや担当者の業務負担が増えてしまうことにもつながりかねません。
特に不特定多数が対象となるような、自社サービス提供における日程調整などでは、フォーム側でアクセス制限を設けるか、もしくは会員連携やアカウント制御の機能を持つフォームや予約システムを使い、そもそも回答できる人を制限しておくといった工夫が必要になります。
小規模が対象となる社内レベルや関係者レベルの日程調整や予定・出欠確認であっても、「今回回答して欲しい人にだけフォームのURLを伝える」ようにしておき、また同じフォームを同じURLで複数回に渡って流用している場合には、過去参加者が間違って今回回答してしまわないか、といった気配りも必要になるでしょう。
回答期限を設け、期限後は回答できない仕組みにしておく
日程調整においては、一定期間フォーム上での希望申請を募り、期間が過ぎたあとに管理者側が確認や集計をおこなうことが一般的です。その際に、単に管理者側で「回答期限後に送信された回答は無効と扱う」という対応をするのみでは、後々認識の行き違いが発生してしまいかねません。
そのため、回答期限になったらフォームの公開自体を停止したり、あるいは多機能型のフォームや予約システムなどを使って、回答期限後は回答の送信ができないような仕組み(期限が過ぎていることを自動表示するなど)といった対応が必要です。
回答データは随時バックアップなどでデータ消失に備える
Webフォームで全員回答し終わったのに回答データが消失してしまった、といったトラブルが万が一にも発生すると、多くの方々の手間や時間が無駄になってしまいます。特に社外や顧客が関係する日程調整でそのような事態が発生すると、企業の信頼を大きく損ねてしまうでしょう。
そのため、回答データは管理者がこまめにバックアップをとる、あるいは自動的にバックアップされる仕組みを採用しておくことが大切です。
個人情報を含む回答を得る場合はセキュリティ対策を万全に
社内での簡単な日程調整連絡程度であれば、それほどプライバシーに関わる内容のやりとりはおこなわれないかもしれませんが、やはり社外の参加者や顧客から回答を得るフォームの場合には、些細な入力内容まで含め、大切な個人情報といえます。
Webフォームという仕組み自体が常時インターネット上で公開されている仕組みではありますが、フォーム側でのアクセス制限やSSL通信といったセキュリティ対応、回答データが暗号化されるといった仕組みなど、一定以上のセキュリティ対策が施されたWebフォームを選定し使用しましょう。
「Googleフォーム」で日程調整を行う際のメリットとデメリット
昨今では気軽にWebフォームを作成し共有できる仕組みとして、Google社が提供するクラウドサービスの一環である、「Googleフォーム」を選択する方も多いのではないでしょうか。
Googleフォームは無料で利用でき、また普段からGoogleサービスを業務で活用している方にとっては安心感もあるということで、日程調整手段にしやすいツールのひとつといえます。
そのような方に向けて、ここではGoogleフォームで日程調整をおこなう際に把握しておきたい、メリットとデメリットについて簡単に解説します。
Googleフォームで日程調整するメリット
まず、無料ですぐに利用開始できるという点が大きなメリットといえます。
すでに当該業務用のGoogleアカウントも所持しているという方であれば、ものの数分で日程調整用のフォームが完成、ということも可能です。
また、Googleフォームは画像挿入や入力禁則設定、入力形式選択(文章入力、ラジオボタン、プルダウンなど)にも対応しているため、ある程度のところまでは柔軟なフォーム作成がおこなえます。
回答状況の管理については、Googleフォーム上の管理画面から回答状況をリアルタイムに確認できるほか、別途スプレッドシートにすべての回答を出力することも可能なため、簡易的な管理は充分におこなえるでしょう。
Googleフォームで日程調整するデメリット
Googleフォームは、あくまでWebフォームを使った回答収集に主眼がおかれたツールであるため、複雑な管理などまではできません。複数の回答者からの回答状況はリアルタイムに閲覧できますが、例えば回答者の属性や希望日程など条件ごとに分けて他の業務システムにデータを渡したり、担当者に情報共有したりするためには手作業でデータの分別やコピーなどをおこなう必要があります。
また、フォーム内に表示するコンテンツとしてはあらかじめ用意した質問や情報を表示し回答してもらうだけの仕組みであるため、例えば空き枠のリアルタイムな状況をフォーム内で自動表示し、回答者には空き枠を見てもらいながら申請してもらう、といった利便性を追求した仕組みを実現することもできません。
さらに、回答受付に応じての自動メール送信や、日程変更時の複雑な対応(変更の候補日を自動表示して選んでもらうなど)といったこともGoogleフォーム側ではできず、担当者が別途メールや電話で個々に連絡をおこなう必要があります。
Googleフォームで日程調整フォームを作成する際の手順
前述のメリットやデメリットを踏まえたうえで、まずはGoogleフォームを使った日程調整を試してみたいという方に向けて、ここでは利用手順を簡単にご紹介します。
詳しくは、Googleフォームの公式サイトもご確認ください。
1.Googleフォームにログインし、受付フォームを作成
既に日程調整業務用のGoogleアカウントを所有していれば、Googleフォームトップページの「使ってみる」からログインし、すぐにフォーム作成を開始可能です。
Googleフォームでは、新規作成のほかいくつかのテンプレートを選択することもできますので、シンプルなフォームであればタイトルと入力項目の設定をおこなうだけで作成が完了します。
2.プレビューでフォームに問題がないかを確認する
フォームを作成したあとは、プレビューボタンから「回答者にはどのように見えるか」を確認できます。
3.回答者としてログインしてみて、回答のテストをおこなう
日程調整業務用のGoogleアカウントではなく、例えば担当者個人のアカウントや確認用のアカウントなどで当該フォームにアクセスしてみて、実際に回答者のつもりで各項目を入力・送信し、項目内容や動作に問題がないかをチェックしておきます。
回答操作をしたあとは、再び日程調整業務用のGoogleアカウントでログインし、Googleフォームの「回答」画面へアクセスすれば先ほど自分で回答した回答内容がどのように届いているのかを確認できます。
4.問題がなければ公開用のURLを取得し、参加者へ周知する
以上の手順でフォームを作成し終えたら、関係者へフォームのURLを周知します。当該フォームの公開用URLは、フォーム編集画面の「送信」ボタンから確認できます。
5.回答状況をGoogleフォームの「回答」ページで随時確認する
業務の必要に応じて、随時Googleフォームの「回答」画面から、参加者の回答状況を確認します。回答画面では、回答された日付や時間といったタイムスタンプとともにすべての回答者の名前や回答内容が一覧表示されます。
日程調整のフォームを「予約管理システム」で作成するとメリット大!
本記事ではここまで、日程調整をWebフォームでおこなうことの利便性、そしてひとつの手段としてGoogleフォームを活用した日程調整についてなどをご紹介しました。
しかしシンプルなフォームツールではなく、日程調整のフォームづくりを予約管理システムでおこなえば更に様々な利便性を得られ、また各種対応の自動化によって日程調整担当者の業務負担を大幅に軽減できるためおすすめです。
予約管理システムを導入して日程調整をおこなう際の、代表的なメリットを以下にご紹介します。多くの予約管理システムでは必要に応じて機能を追加したり利用プランを変更できるため、例えば現在は小規模な日程調整しかニーズがないというような場合でも、将来的なことを踏まえて、ぜひ多くのメリットをチェックしてみてください。
詳細案内付きの受付フォームを自由に作成可能
予約管理システムでは、受付フォームにあたる「予約サイト」の作成の自由度が高く、ニーズに応じて様々なサイトを作ることが可能です。
日程調整の目的となる催しやイベントについて、写真や文章での詳細案内をおこなったうえで、メニュー選択から直接、そのメニュー希望者に特化した内容の受付フォームやアンケートへ遷移させるといった構造も容易です。
予約サイト上で空き枠の状況をリアルタイム表示といった動的処理も可能
シンプルな日程調整フォームでは一方的に回答者からの送信を受けるのみという構造になりますが、予約管理システムであれば、予約枠の空き状況をフォーム内に自動表示させたうえで、回答者はその空き枠をクリックして申請に進むことができる、といった動的な処理もおこなえます。
外部システム連携機能のある予約システムなら関連業務まで含めて効率化
多機能型の予約管理システムであれば、顧客管理システムや営業支援システムなど、様々な外部システムとのデータ連携が可能です。
管理担当者が手作業でデータを移し替えたり他の担当者へ共有したりする手間が不要で、予約管理システム上の回答データがリアルタイムに他システムへ共有されます。
予約システムの管理画面で進捗確認・自動集計が容易
予約管理システムの管理画面では、単に回答データを閲覧するのみでなく、回答者のカテゴリや項目ごとの回答内容などによって柔軟なソートやデータ抽出も可能です。
予約システムひとつで日程調整に関する実際的な管理業務を完結できます。
日程変更・キャンセルの受付やそれに伴う処理を自動化
日程調整期間中、予約サイト上で例えば回答済の方から希望変更の連絡があったり、キャンセルの連絡が入った場合でも、それに応じての再調整のための候補日表示や調整結果、キャンセルが入ったぶんキャンセル待ちだった人への案内送信など、必要な対応をすべてシステムの自動対応でおこなえます。
受付完了メール・リマインドメールなど各種案内を自動化
予約管理システムでは、予約受付完了メール、開催日が近くなってからのリマインダーメールなど各種の必要な連絡をすべて自動化できます。受付フォームでメールアドレスを登録してもらえればあとはシステムへすべてを任せられるため、日程調整の関係者が多くなればなるほど、この自動化で得られる恩恵は大きくなるでしょう。
リマインダーメールの配信タイミングも自由に設定できるため、回答者属性や回答内容など細かな条件分けで、自動連絡するタイミングや内容を分けることも可能です。
予約管理システム「ChoiceRESERVE」は日程調整業務に最適
多機能型の予約管理システム「ChoiceRESERVE」では、前項でご紹介した予約管理システムの特徴に加え、例えばGoogleカレンダーやSalesforceとの連携、他システムとのAPI連携、予約データのCSVインポートやエクスポートなど、日程調整管理者様にとって必要となる様々な機能を網羅しています。
ビデオ会議のURL自動発行でオンラインミーティングの日程調整も容易となり、個人情報を取り扱ううえで重要となるセキュリティ面への取り組みも万全におこなっておりますので、大切なお客様の情報を安心して入力していただけます。
「ChoiceRESERVE」の豊富な機能については、ぜひ以下のサービスページもご確認ください。
▼参考:
機能一覧|ChoiceRESERVE
セキュリティへの取り組み|ChoiceRESERVE
日程調整フォーム作成は、必要に応じて最適なツール選択を
社内の人物相手の小規模な調整から社外関係者や顧客との調整まで、ビジネスにおける日程調整では、なるべく業務負担なく、間違いのないスムーズな日程調整方法を実現しておきましょう。
シンプルな日程調整フォームであれば無料のフォームツールでも実現可能ですが、関連業務の効率化、情報取り扱いのうえでのセキュリティなど様々な面を考え合わせると、おすすめしたいのは予約管理システムでの日程調整です。
本記事でご紹介した内容を参考に、日程調整手段についてご検討ください。