企業や学校でおこなわれる職域接種や、病院・自治体でのワクチン接種など、予防接種を実施するにあたっては大人数を対象とする予約管理業務がとても膨大になり、担当者の負担もとても大きくなります。
現在予防接種の予約受付業務に大変さを感じているという方や、今後に備えて負担の少ない仕組みを構築したいと検討されているご担当者に向けて、本記事では予約管理システムでできることをご紹介します。
様々な種類がある予防接種では案内・受付業務が大変!
自治体や職場、学校、クリニックなどで大規模な予防接種を実施する際には、一度に大人数の接種を予約受付し、様々な案内や当日の誘導などをおこなう必要があります。
予防接種とひとくちに言っても様々なものがあるため、場合によってはひとつの団体で年に複数回の接種実施が必要になり、その都度の案内業務、予約受付管理業務などで担当者の業務負担も大きいものとなるでしょう。
代表的な予防接種には以下のようなものがあります。
インフルエンザワクチン
例年12月〜4月頃にかけて流行するインフルエンザを予防するためのワクチンです。通常、13歳以上は流行前の時期に1回接種しておくことが望ましいと考えられています。
A型肝炎ワクチン
主に食べ物経由で感染するA型肝炎のウイルスを予防するためのワクチンです。60歳以下のほとんどの日本人は免疫を持っていないため、幼少期から複数回に渡ってワクチンを接種しておくことが理想的といわれています。
B型肝炎ワクチン
肝硬変や肝がんといった命に関わる病気を引き起こす可能性もある、B型肝炎ウイルスを予防するためのワクチンです。生後数か月などの早期に定期接種しておくことが推奨されています。
水痘(みずぼうそう)ワクチン
主に9歳以下の小児に発症が多く見られる、水痘を予防するためのワクチンです。生後12ヵ月〜15ヵ月の間に1回接種し、数か月〜1年後ほどにもう一度接種します。
おたふくかぜワクチン
主に幼少期にかかる、耳下腺の腫れやあごの痛みを引き起こす病気を予防するためのワクチンです。1歳を過ぎてから、数か月以内に接種することが推奨されています。
日本脳炎ワクチン
蚊を介して感染する、高熱や嘔吐、意識障害や麻痺など重大な症状を引き起こすウイルスを予防するためのワクチンです。3歳〜4歳の間と9歳〜10歳の間に分けて接種することが推奨されています。
コロナウイルスワクチン
近年パンデミックを引き起こすまでの事態となり世界的に甚大な影響を与えた、新型コロナウイルス感染症を予防するためのワクチンです。生後6か月以上が対象となり、接種スケジュールは年齢やワクチンの種類によって異なります。
▼参考:
田辺三菱製薬株式会社「ワクチン.net」
ワクチン接種時の「予約の仕組み構築」は大きな課題のひとつ
一例として、新型コロナウイルス感染症のワクチン接種が本格化した2021年頃に医師を対象としておこなわれた医療専門サイトのアンケート調査では、接種現場の課題として「予約システム」「接種体制」「打ち手の確保」という声が多く挙がっています。
なかでも「予約システム」については開業医のおよそ66%、勤務医のおよそ61%が大きな課題として回答しています。
課題として考えられている具体的な理由としては、予約システムの構築をシンプルにできておらず複雑化していることや、医療機関に直接問い合わせの電話がかかってくること、人手がとられてしまっていることなど様々な内容が挙げられています。
このことからも、多くの人数が予約をおこなうこととなる予防接種の予約システムについては、分かりやすくシンプルな操作、簡潔な仕組み、大量の予約へも対応できるシステムなど様々な点が求められていることが伺えます。
▼参考:
m3.com「ワクチン接種、課題トップ3は予約システム、接種体制、打ち手」
予約管理システム導入時の予防接種の流れ
実際に予約管理システムを導入して予防接種の予約受付をおこなうと、どのような流れになるのかを大まかにご紹介します。
接種予約までの流れ
予防接種の管理担当者は、予約管理システムを使って接種者向けの予約サイトを作成し、予約受付を開始します。予約サイトはWeb上で常時稼働しているため、予約希望者は時間帯や曜日などを気にせず、いつでもPCやスマートフォンを使って予防接種の予約を完了できます。
また、予約後の予約内容再確認や、都合がつかなくなった際のキャンセル・予約変更なども予約サイト上で簡単におこなえるようになっています。
接種当日までの流れ
接種日が近くなると予約管理システムから自動でリマインドメールが送信されるため、接種者のうっかり忘れを防止できます。
運営側においては、予約管理システムに登録されたすべての予約情報を管理画面で一元的に確認でき、例えば日程ごと、ワクチンの種類ごとや接種者の年齢ごとなど、様々な表示の切り替え・データのエクスポートなども容易です。
システム上の予約データは事務担当者、医師や看護師など共有が必要なすべての関係者へ適切に自動共有できるため、情報管理の手間がありません。さらに予約管理システムと外部システムを連携させれば、ワクチンの在庫管理、案内者や医師・看護師のアサインなど多くの必要な手続きをほぼ自動化できます。
接種当日には受付担当者が予約情報をもとにスムーズな案内をおこなえ、接種完了者への完了通知発行などの事後処理もほぼ自動的におこなえます。
スムーズな予防接種の予約管理を実現するために必要な機能
予防接種の予約受付・予約管理業務をスムーズにおこなうためには、適切な機能を持つ予約管理システムを導入することが大切です。
システム選定時に注目しておきたい機能の一例をご紹介します。
自由に予約サイトを作成できる
老若男女、様々な利用者が想定される予防接種の予約管理システムにおいては、PCの操作に慣れていない方でも直感的に予約操作を完結できる、シンプルな予約サイトを用意しておくことが大切です。
またサイト作成の自由度が高ければ、各種案内事項や接種会場へのアクセス地図なども分かりやすく盛り込めます。
PC・スマホなど様々な端末で予約操作がおこなえる
PCだけでなくスマートフォンやタブレットにも対応している予約管理システムであれば、多くの利用者にとって利便性の高い予約サイトを作成でき、また管理側も場所を選ばず必要な対応をおこなえます。
各種メールを自動送信できる
接種予約の受付完了メール、当日間近になってのリマインドメールなど、各種案内を自動送信できるシステムであれば業務負担を大幅に軽減できます。
見やすく使いやすい管理画面
大変多くの情報を取り扱うことになる予防接種の予約管理においては、情報を確認したり管理したりする画面の見やすさ・使いやすさが重要です。
個人情報の保護をしっかりおこなえる
予防接種の予約受付においては、接種者の病歴や通院歴といった医療関連情報を含め多くの個人情報を取り扱います。万が一にも情報漏えいなどのトラブルが起こらぬよう、セキュリティ対策が万全にサポートされている予約管理システムを選びましょう。
利用プランを柔軟に選択できる
予防接種の予約管理をおこなうにあたって、対象となる利用者の規模や予約管理システムを利用したい頻度などは様々です。
どの程度の規模で運用したいか、どういった業務を効率化したいかなどニーズによって、細かく相談しながら料金プランを柔軟に選択できる予約管理システムがおすすめです。
多機能タイプの予約システムであれば複数拠点の予防接種も一括管理
様々な団体への予防接種を管理する必要がある自治体や、複数拠点の予防接種を管理することになる大企業などでは、複数拠点の予約管理に向いているシステムを選ぶことが大切です。
予約管理システムにおける複数拠点管理機能には、例えば以下のようなものがあります。
- 複数拠点の予約状況、空き枠の状況などを一覧表示し一元管理できる機能
- 拠点ごとに内容の異なる予約通知をおこなえる機能
- 複数の管理者ごとに、適切な管理権限分け設定をおこなえる機能
▼参考:
予約を一元管理!複数拠点・店舗の予約課題を解決|ChoiceRESERVE
どのような予防接種受付サイトを作れる? デモサイトをチェック!
予約管理システム「ChoiceRESERVE」では、実際に当システムで作られたたくさんのデモサイトを公開しています。
以下は、予防接種の予約受付サイトを想定してつくられたデモサイトの一例です。予約利用者がどのように接種会場やワクチンの種類を選び、空き状況を確認しながら操作することになるのかを具体的にイメージできるデモサイトとなっていますので、検討時の資料としてぜひご活用ください。
▼参考:
予防接種受付のデモサイト|ChoiceRESERVE
ワクチン接種・予防接種の予約管理システムで業務効率化|ChoiceRESERVE
予防接種の業務負担は予約管理システム導入で大幅に軽減!
予防接種の予約管理においては、現場の医師からも予約システムが課題であるという声が挙げられているほどに、スムーズで混乱のない予約の仕組みの構築が大切です。
適切な予約管理システムで予約の仕組みを作っておけば、接種者の利便性が高まると同時に、管理担当者や案内担当者の業務負担も大幅に軽減できるでしょう。