株式会社あおぞら銀行(以下、あおぞら銀行)では、弊社が運用開発する予約管理システム『ChoiceRESERVE』を導入し、『あおぞら銀行来店予約受付サービス』として、各店舗で来店予約をオンラインで受け付けられております。
24時間365日のオンライン予約が可能になったことで、電話対応に追われる店舗スタッフの負担が軽減されるだけでなく、お客様も夜間や休日に相談の予定を気軽に組めるようになっており、今回は、導入背景や実感している具体的な効果、今後の展望について伺いました。
▼インタビュイー
株式会社あおぞら銀行
リテール営業統括部 部長
木里 勝
1996年に日本債券信用銀行へ入行。複数の支店にて事業法人営業を中心に経験した後、リスク管理部門・財務部門の経験を経て、2020年よりリテール部門の営業本部にて、チャネル戦略などの企画業務を担当。2023年より現職。
株式会社あおぞら銀行
リテール営業統括部
企画グループ プロフェッショナルフェロー
市村 宏明
1990年に日本債券信用銀行へ入行。本店営業部等にて事業法人営業、その他本部業務を経験した後、営業店の支店長を経て、2022年より現職。現在はリテール部門において、チャネル戦略などの企画業務を担当している。
株式会社あおぞら銀行
リテール営業統括部
企画グループ 調査役
中田 千晶
2013年に入行後、営業店にてリテール営業および事務を経験。現場で培った知見を活かし、現在は本部にて営業店舗の運営サポートや企画業務を担当している。
▼インタビュアー
株式会社リザーブリンク
カスタマーサクセス部
真崎 伸之
「顧客の声を反映するサービスづくりをしたい」との想いから2023年に中途入社。現在は、金融業界など大手企業を中心とした企業のCS担当をしながら、日々の対応を通じて得た顧客の声をサービス改善に活かすべく、製品企画にも尽力している。
オンラインと有人店舗、両方を活かすための予約システム導入

株式会社あおぞら銀行 市村様
本日はお忙しいところありがとうございます。早速ですが、あおぞら銀行で予約システムの導入を検討していた背景を教えてください。
2019年7月から、店舗や窓口を持たないネット専用サービス『BANK』を始めたのですが、「BANKのお客様も、オンラインだけでなく、実際に有人店舗で相談を受けられる環境を整えたい」というのが当初からの課題でした。
ところが、当時使っていたシステムはお客様の「予約をしたい」という情報を一方的に受け取るだけの仕組みで、最終的に担当者がお客様にお電話をして日程確認をする必要がありました。変更やキャンセルにもコールセンターへの電話が必要で、お客様目線でも不便でしたし、銀行としても効率が悪かったんです。
旧システムではオンライン完結ができなかったわけですね。そこから、ChoiceRESERVEをご導入いただきましたが、選定のポイントになったのはどんな点でしょうか?
いくつかのツールを比較検討しましたが、ChoiceRESERVEのUIの使いやすさや設定項目の豊富さが決め手になりました。費用が安い点も、決め手のひとつでした。
また店舗ごとに、席数や営業方針、繁忙状況が異なるため、支店の運用に合わせて細かく設定を変えられることも選定する際の重要なポイントでした。
数あるシステムからお選びいただけて嬉しいです。 ご導入いただいたあと、旧システムからの移行はスムーズでしたか?
導入後に担当となったこともあり、当時の詳しい状況は把握しきれていませんが、残っていた資料を見る限り問題はなかったのではないかと思います。私たちが引き継いだタイミングでも、運用はスムーズでした。
移行作業よりも、本部と店舗の意識統一が一番苦労しましたね……。店舗ごとに運用ルールや予約枠の設定をどうするかについて、かなり意見が分かれました。最初に「全店で同じように使いましょう」というアプローチを試みたのですが、難しかったです。
最終的には、本部はシステムの全体管理・サポート役に回り、運用の詳細は店舗裁量に任せる形にしています。当初の我々の意向とは異なる運営とはなっていますが、お客様の利便性が向上し、店舗側の負担も軽くなったことでポジティブな意見も挙がっています。
“24時間365日オンライン予約”で変わる顧客体験

株式会社あおぞら銀行 中田様
ChoiceRESERVEの導入による効果として、とくに顧客視点のメリットはどう感じていますか?
“夜間や休日など、いつでも自分のペースで予約ができる” というのは、お客様にとって大きいメリットだと思います。電話だと平日昼間しかつながらないことがありますし、予約変更・キャンセルのために再度電話をするのも心理的ハードルがあるというお客様も多いですよね。
オンライン予約なら、24時間365日いつでも予約操作が可能ですし、メールに記載されたURLから自分で予約変更やキャンセルを行えるため、「電話の負担」が一気に減ります。お客様自身が「行きたいときにすぐ予約できる」便利さを感じていただけているのではないでしょうか。

※実際の予約画面
とくに若い世代だと、日中の電話が難しかったり、電話にハードルを感じたりする人は多いですよね。ちなみに、実際に予約が入るのは夜間が多いですか?
詳細に集計したわけではありませんが、夜間に予約が入ることは多いですね。夜間にご予約いただく方の多くは、日中にお仕事をされている若いお客様の印象です。
また、事前に来店目的などがわかるので、必要書類や担当者をあらかじめ用意でき、手続きの時間が短くなったり、受付での確認が最小限ですんだりするようになりました。来店準備ができることで、店舗のスタッフも余裕を持って対応できるのはメリットだと思います。
結果的にスタッフの負担が軽くなると、お客様への応対品質が上がりますから、顧客満足度の向上にもつながっていると感じています。
ChoiceRESERVEは現場にフィットするツール

株式会社あおぞら銀行 木里様
導入後に、当初想定していた部分以外でメリットや効果を感じた部分はありますか?
データ分析の面ですね。「どんな来店目的が多いか」「どの時間帯に集中するか」など、さまざまな集計ができるのは予想以上に役立っています。
たとえば半年に一度、店舗ごとに「資産運用相談が何件」「口座解約が何件」と数字をまとめて次の施策を考えたり、設定の見直しをしたりする機会が生まれるようになりました。
今後、ChoiceRESERVEに期待する機能や新たな活用範囲はありますか?
たとえば、Outlook連携ができれば、店舗のスケジュール管理システムと一元化しやすくなるので、さらに便利になると思います。そのあたりは期待しています。
とはいえ、ChoiceRESERVEはサポート体制がしっかりしていて、問い合わせをすると迅速に回答をもらえるので、そこは安心して使い続けられる理由のひとつです。
そういっていただけてありがたいです。 最後に、同業種や他業種で予約システム導入を検討している方にメッセージをお願いします。
銀行窓口は依然として“対面相談”のチャネルとして重要ですが、近年はデジタル化が加速しています。他行様でも、予約システムを導入して、オンラインで予約受付をできるようにしているケースがほとんどで、銀行にとってなくてはならないものだと考えています。
ChoiceRESERVEは、私たちのようなシステムに詳しくない営業企画の担当者でも管理画面を直感的に操作できるツールです。工夫次第でどんどん機能を活用できる柔軟性があるので、各店舗・部署ごとの要望に合わせた運用もできます。
システム導入の一番のハードルは“現場が使いこなせるかどうか”という点かと思います。その意味でChoiceRESERVEは金融機関の現場にフィットする選択肢だと感じています。

左から、株式会社あおぞら銀行 市村様、弊社 真崎、中田様、木里様